Qスイッチルビーレーザーを用いて治療を行った太田母斑のうち、効果判定可能であった55名について、治療成績を観察し、合わせて組織学的検討を加えた。 治療結果より以下の事が示された。 1.治療成績はexcellent 25例(45%)、その平均照射回数は3.8回、 good 22例(40%)、平均照射回数は3.9回、 fair 8例(15%)、平均照射回数は2.1回、 poorの症例は認めなかった。 2.太田母斑の治療成績を年齢別に比較すると、3歳以下では少ない治療回数で高い有効率が得られた。 3.副作用は3例(5%)において、直径2ミリ程度の軽度の色素脱失を認めたが治療を 要するものではなかった。瘢痕形成や持続する色素沈着は認めなかった。 以上よりQスイッチルビーレーザーを用いた太田母斑の治療は非常に有効性の高い治療であると考える。
はじめに
対象と方法
1.excellent
2.good
結果
代表症例
8ヶ月、男児 判定:excellent 喘息の既往症を持ち、全身麻痺の危険性があるため、リドカインテープによる局所麻酔を用いたまた、目瞼部の照射にはシリコン製のコンタクトレンズを使用した。 5〜6Joule/cm2で4回照射を行い、Fig.1bは最終照射より2年後の状態で、ほとんど母斑は消退している。 この症例はexcellentと判定した。
症例3:
病理組織学的結果
考察